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2024/6/6 掲載
勝手に業界研究/01
メーカー、流通・小売、金融など、いろんな業界があるけれど、岩手の業界事情って実際どうなってるの? そんな疑問にお答えして、編集部が独自にリサーチする「勝手に業界研究!」。今回は「スポーツ業界」をフォーカスして、スポーツビジネスのあれこれをご紹介します!
ドジャースに移籍した大谷翔平にはびっくりしたけど、岩手って世界で活躍する選手がいっぱいいますよね。もともとスポーツが盛んな県なんですか?
野球でいえば、昔は甲子園に出場しても1回戦敗退が多かったんだけど、2009年に菊池雄星を擁した花巻東高校が春の選抜野球大会で準優勝したあたりから、潮目が変わったかな。「岩手でも全国を狙える!」って、自信が生まれたように思うよ。
クライミングだと伊藤ふたば選手、スキージャンプだと小林陵侑選手とか、いろんなジャンルで活躍するアスリートがいて、すごい!
スポーツが大好きなので、スポーツに関わる仕事に就きたいんですけど、岩手のスポーツ業界ってどんな感じなんですか?
スポーツ業界といってもいろんな仕事があるんだよね。岩手でいうと、大きく分けて3つかな。
まずは、プロスポーツ。次に、スポーツ関連サービス。もう一つは、スポーツイベントの企画・運営があるね。
プロスポーツっていうと、サッカーとかバスケットボールのクラブチームですか?
そうそう。岩手の代表的なプロチームは、サッカーの「いわてグルージャ盛岡」、バスケットボールの「岩手ビッグブルズ」、ラグビーの「日本製鉄釜石シーウェイブス」の3つ。
どのプロチームにも「フロントスタッフ」という仕事があって、スポンサーセールスなどを行う営業や、チームの情報を発信したり、メディアやサポーターの対応をする広報、ジュニアチームの運営など、いろんな仕事があるんだ。
専門的な職種だと、選手たちを支えるスポーツドクターやトレーナー、薬剤師、栄養士、通訳なども、プロスポーツに関わる仕事だよ。
なるほど~。選手をサポートする仕事ってやりがいがありそうですね!
もう一つのスポーツ関連サービスは、とにかく幅広い! スポーツ用品店の販売員、スポーツジムのインストラクターやトレーナー、整体師や鍼灸師、障がいのあるアスリートの義足や車椅子の調整をする義肢装具士、他にもスポーツメディアの制作といった仕事もあるよ。
岩手のスポーツ情報誌なら読んだことあります~。
「Standard」という岩手発の地域密着型スポーツマガジンだね。この雑誌のように、「取材」を通してスポーツの素晴らしさを伝える、記者やカメラマンという仕事もあるよ。今のところ映像コンテンツはあまりないから、キミがYoutuberとして番組を配信することもできるかもしれないよ。
なるほど、それも面白いかもしれないですね~。もう一つのスポーツイベントの企画・運営って、どんな仕事なんですか?
2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップのこと覚えているかな? 釜石市でもフィジー対ウルグアイ戦をやったんだけど、こうした誘致もスポーツイベントの企画・運営の仕事の一つ。
他にも国体やインターハイ、プロの試合とかいろいろあるけど、大規模なイベントになると、行政職員、広告代理店、テレビ局、新聞社などが協力して進めることが多いから、それぞれの立場から企画・運営に携わることができるんだよ。
スポーツに直接関係した会社じゃなくても、関わることができるんですね。それなら、自分にも可能性がありそう!
就職でいうと、アスリートとアスリートを雇用したい企業をマッチングする事業(下記サイト参照)もあるから、友だちにアスリートがいたらぜひ教えてあげて!
スポーツを支援したい人は、いろんな入り口からスポーツビジネスに関わることができるから、選択肢を広くして考えてみるといいよ。
岩手だと厳しいかなって思ってたけど、だんだん希望が湧いてきました~。
最近は、テクノロジーの進化でトレーニング方法が変わったり、オンラインサービスやデジタルコンテンツの拡大によって、新たなビジネスモデルがどんどん生まれているんだ。ということは、IT技術を持っている人とか、多様な職種の人が活躍する場がもっと広がるし、地方の壁を超えて新しいビジネスを生み出せる可能性だってゼロじゃない。
岩手発のスポーツビジネス、期待してるよ~!
▶︎岩手県体育協会[アスリート県内雇用支援事業]
https://iwate-sports.or.jp/athlete-job