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interview

ジャジャーン!自慢プロダクト/01

使わない耕運機をきっかけに 雪国の苦労から生まれた「除雪機」

普段よく目にするモノから、知る人ぞ知るスゴいモノまで、ものづくり王国・岩手には、おもしろいプロダクトがいろいろ!ここでは、メーカー自慢のプロダクトと、それにまつわる開発ストーリーをお届け。みんなが知っているアレも登場するかもしれませんよ〜。

雪国・岩手の冬は、除雪作業が欠かせません。朝に自宅や職場の雪かきをして、仕事前にくたくたになってしまうなんてことも…。冬の雪かきってほんと大変ですよね〜。

というわけで、今回の主役は「除雪機」。花巻市にある和同産業株式会社が製造する、除雪機の開発の経緯や特徴をご紹介します。

出荷前の除雪機。手慣れた操作で次々と運び出されていました。

もともとどんなきっかけで除雪機の開発が始まったんですか?

除雪機を作り始めたのは、昭和30年頃。会社の倉庫にしまっていた耕運機(田畑を耕す機械)を、「冬の間に使わないのがもったいない」ということで、耕運機に鉄製のキャタピラーと雪を押し出すための排土板をつけて、雪の上を走らせてみたことがきっかけです。

耕運機を冬の間にも活用したい、大変な雪かきをもっと楽にしたい、という考えから、除雪機の開発がスタートしました。

初期に開発された製品。部品のほとんどが鉄製で、とても重厚感のある除雪機です

今は、他社でもさまざまな大きさの歩行型除雪機を製造しているんですが、実は私たちが中・大型除雪機生産高日本一※のメーカーなんです。

※和同産業調べ

日本一、すごいですね!現在製造している除雪機には、どんな特徴があるんですか?

特に重視しているのは、安全性です。エンジンを最高回転で動かしても5秒以内で停止するなど、安全に配慮した、事故が起きにくい製品づくりを心がけています。

また、その次に大切にしているのが、操作性です。レバーの数をなるべく少なくしたり、体に負担をかけないようにハンドルの高さを調整可能にしたり、女性や高齢者でも操作しやすい設計を意識しています。

一番人気は小型除雪機SXC1070SE。約30分で駐車スペース50台分を除雪!シンプルな操作性が特徴の製品です

除雪機を製造する上で、大変なことはどんなことですか?

「操作が難しい」「もっと軽量化してほしい」など、実際に除雪機を使ってくださっているお客さまの要望を反映するのが、一番難しいことで、やりがいを感じるところだなと思います。

除雪作業をいかに安全に、楽に行うか。もともとは大変だった作業や困りごとを、ものづくりによって解決したいというのが私たちの想いです。

それは、実際にこの土地に住んでいて、生活の中で除雪の大変さを味わっている私たちだからこそ実現できることだと思っています。

これからもその想いを大切にしながら、お客さまの声を反映した、いい製品づくりを続けていきたいです。

雪国の課題を解決する除雪機を開発・製造している、和同産業株式会社。ほかにも、自律走行無人草刈機など、岩手の暮らしに根ざしたものづくりを行っています。改めてお話をお聞きすることで、普段何気なく目にする除雪機などの農業用機械に技術者たちの思いが詰まっていることがよく伝わってきました。

和同産業に興味を持った学生さんにメッセージ!

我が社ではユニークな方を募集しています!みなさまの想いを形にする会社であり、ユニークな商品づくりを目指しています。もちろんそうじゃない方も大歓迎です。まずはぜひ会社に来てみてください!気になるところは全部見せます!

管理部管理課 課長 鎌田征丞

■和同産業株式会社
岩手県花巻市に本社を構え、草刈り機や肥料散布機などの農業機械、除雪機の設計、開発、製造、販売までを一貫して実施。「お客様に喜びと希望を与える商品」をつくることをコンセプトに、事業を展開しています。

▶︎企業URL
https://www.wadosng.jp
▶︎シゴトバクラシバIWATE
https://www.shigotoba-iwate.com/kyujin/company/84000010055290/