みんなの想職活動

interview

2025/2/28 掲載

高校生ホンネトーク/04

岩手の好きなところ、嫌いなところは?

高校も学年も違う現役高校生の4人が、進路のことや仕事のことを本音で語るこのコーナー。第4回のテーマは、「岩手の好きなところ、嫌いなところは?」。最終回ということで、4人が生まれ育った岩手についていろいろ聞いてみました。

はると(盛岡商業高校・3年)
高校で興味を持った会計をさらに学ぶため、経済学部に進学する予定。小さい頃の夢は消防士。

ひかり(不来方高校・3年)
高校の外国語クラスで中国語を専攻し、大学でも中国文学を研究する予定。小さい頃の夢は歌手。

りお(盛岡第四高校・2年)
部活は軽音楽部。黒人文化とブラックミュージックが好きで、ダンスも習っている。小さい頃の夢はハープ奏者。

とうご(盛岡第一高校・1年)
部活は将棋部。まちの探求活動に参加したり、ライフセービングの資格を持つ。小さい頃の夢は学校の教師。

岩手のことは好きなのに
なぜ若者は岩手を離れる?

第4回目は「岩手」について話したいと思います。
忖度なしで好きなところ、嫌いなところを教えてください。

好きなところはご飯が美味しいところと、人と人とのつながりがすごく強いところ。でも逆につながりが強すぎて、他の人が入りにくいのは嫌なところかも。あと、ニューヨーク・タイムズで盛岡が取り上げられたときにすごく話題になったと思うんですけど、それをキャッチしきれずに終わったのが残念で、もうちょっと頑張ればよかったのにって思います。

あまちゃんとか、話題になったものにすごくしがみついている感じは嫌。もっと他にもあるのにって言いたくなっちゃう。知らない人からすると、岩手の印象って大体わんこそばとか冷麺とかだと思うんですけど、実はいろんなカフェだったり、いい感じの店があったりします。高校生の探求活動で僕は中津川沿いのまち歩きツアーを企画したんですが、目につきにくいけど面白い店が結構あって、それをぜひ知って欲しいなって思いますね。あとは、人のつながりも強いとは思うんですが、岩手全体を俯瞰して見ると、活躍している人たちがバラバラに点在している。文化交流みたいなことができれば、そういう人たちが一気に盛り上がれるんじゃないかと思います。

岩手のダンス業界で言うと、全国で優勝したグループがいるんですけど、岩手と言えばそのグループみたいになってて。DJをする人もそうで、いつも同じ人が出てくることが多いんです。地域にしても、盛岡は盛岡、花巻は花巻というように地域ごとに境界線が張られている感じがして、入って行きにくいし、つながりにくい。ちょっと閉鎖的だし、もっといろんな個性を認め合えればいいのにって思う。だから、みんながオープンにフラットに交流できるようなイベントや空間がいっぱい増えればいいなと思うし、そういうのを企画したいと思います。

岩手の好きなところは、夜が静かで暗いところ。東京に行くと、どこもすごく電気がついていてずっと明るいし、夜でも列車や車が多くてうるさいので、静かで暗いところはホッとします。逆に嫌いなところは、それぞれの地域に岩手を代表する名所や史跡がありますけど、そこの周りだけ栄えてて他は何もないことが多いですよね。それって何とかならないのかなって思います。

岩手についていろいろ聞きましたが、高校や大学を卒業すると岩手を離れる人も多いみたい。どうしたら岩手に若者が定着すると思いますか?

私自身のことでいうと、岩手で中国語を生かすビジョンが全然見えなくて…。外国語クラスの同級生はそれぞれ外国語を専攻してるんですけど、一人も岩手に残りません。この岩手で、外国語を活かしてどんなふうに活躍できるのか、わからないんですよね。

首都圏にはいろんな企業の本社が集まっていて、みんな大企業に入りたいから東京に行っちゃうじゃないですか。だったら、「岩手といったらこの会社だよね、就職できたら勝ちじゃん!」と思える会社をつくるしかないかな。全国の若者が憧れるような会社を。

岩手って農業とか漁業とか第一次産業の印象が強いし、最近は自動車とか半導体のイメージが強い気がします。そうなると、イベント会社とか、まちづくりの会社とか、全く今までなかった会社ができると地域のためにもなるんじゃないですかね。あとは、岩手の広い土地を生かした研究や実験ができるような場所、そんなのができればいいかもしれませんね。リニアコライダーみたいに大規模じゃなくていいので。

いろんな経験ができる会社が岩手にあるってわかれば、多分みんな来ると思います。なんなら県外からもいっぱい来てくれるんじゃないかな。みんな新しい価値観とか考え方に触れたいって思ってるから、それが県内でできるなら一番いい。狭い中でやり取りするんじゃなくて、岩手の全ての企業がもっと広い視野を持てるようになるといいですね。

これから、どんな岩手になっていくといいと思う?

人口減少とかで、地域とのつながりが濃い小さな商店がどんどんなくなって、大きなスーパーしか残らないのは寂しい。なくなってしまったら、もう取り返しがつかないので、事業継承とかつないでいける仕組みがあるといいなって。

私はもうちょっと外国に開けている岩手になればいいなと思います。私の学校には、台湾や中国、アメリカからも人が来るんですけど、高校の中だけで終わってしまって、外との交流がない。観光の面でも、下町の風景を求めてる外国人が多いので、東京にはない岩手の良さをもっとアピールしていければいいと思います。そうすれば、岩手を変えなくても、岩手の良さだけで生きていける。それがちゃんと確立されればいいなと思いますね。

岩手が好きって自信を持って言える県になればいい。結構みんな何もないって言うじゃないですか。何もないところは何もないけど、あるところにはすごくいいものがあるから。いいものがあるっていう認識を岩手の中の人が持てば、岩手を好きになるはず。県外に出たくないから岩手にいるんじゃなくて、岩手にいたいから岩手にいるって言えるような岩手になればいいなって思います。

★前回までの記事はこちら!↓

第1回:進路を考えるとき、何を大事にしているの?
第2回:なりたい職業ってどう決めてるの?
第3回:社会に出て働くってどんなイメージ?