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interview

世界に推したい企業/02

災害に強い社会を ガス会社の革新的な挑戦【後編】

日本の防災をリードする会社が岩手にあることを知っていますか?
その名は北良株式会社。北上市の本社でその活動や想いを聞いてきました!

・日本全国の災害現場に駆け付け被災者を支援!
・世界も注目! 「誰でも、どこでも、自由に暮らす。」を実現
・岩手から全国のパートナーと共に世の中を変えていく

前編はこちら▶︎

ガスの供給に留まらず、「世の中に必要なもの」を日々考え、届けている北良。
そんな同社が新しく開発したのが、移動型の避難所「Whole Earth Cube(ホールアースキューブ)」です。
コンセプトは、誰でも、どこでも、自由に暮らす。」なんだか、ワクワクしますね。

アジア最大級のテクノロジーの国際展示会「CEATEC 2022」で、パートナーズ部門グランプリを受賞したWhole Earth Cube

太陽光やガスによる発電、雨水と全生活排水を再生循環させるシステムを備えているので、電気や上下水道のない場所でも、食料以外はほぼ自給自足できてしまうのです。

たとえば、コロナ禍に地震や洪水などの災害が起きた場合、人工呼吸器を使用している子どもがいる家族は感染を避けるためにパーソナルな避難空間が必要。そんな発想から生まれた空間ですが、今では、海外からも問い合わせがあるそう。

災害に強いことに加え、環境にやさしく、場所に縛られない暮らしを実現できる。魅力がいっぱいですから、うなずけますよね。

現在は、水の確保が難しい東京都の離島・利島村に設置し、実証実験が行われています。暮らしを見つめ直す体験として、いずれはWhole Earth Cubeのホテルもできるかも!?

笠井社長に今後の展望を尋ねると、自家発電機能、浄水機能など、Whole Earth Cubeの開発で得た技術を切り出して商品化することも考え中だとか。

既存の住宅にその機能を備えることができれば、「災害に強い家」が各地に生まれるほか、避難所のインフラも強くすることができる。完成が楽しみですよね!

北良本社には、有事の際に炊き出しの拠点となる大きなキッチンと、非常食となる食材が揃います。日頃から災害に強い環境が作られていますね

北良が目指すのは、「災害に強い社会を創ること」。避難所の概念も変えていきたいと考えています。

「避難所って、あまり行きたくない感じもあるでしょう? たとえばおしゃれなカフェが避難所になっていたら、行っても良いなって思いませんか? そうした場所に普段から病気や重い障害を持っている人も出入りしやすい仕掛けがあって、有事にもインフラが切れなければ、避難できる場所が地域のあちこちにあることになる。災害に強い社会になっていくと思うんです」と笠井社長。

同社が備蓄している食料を循環させるため、炊き出しの練習が行われることも。取材日は炊き込みご飯が作られ、社員にふるまわれていました。防災意識が日々培われていることがわかります

災害で困っている人を思いやり、素早い判断で現場に赴く身軽さと、柔軟な発想、足りないものは自分たちで作る機動力をもつ北良。

社内外の志高い仲間と一緒に、世の中の課題解決に取り組むことができる魅力的な会社の一面を見せていただきました!

「社会の課題を解決したい、困っている人を見過ごせないという優しさとクリエイティブな感性をもった人材が多い。彼らと一緒なら、様々な社会の課題に楽しくチャレンジできる。日本中の前向きなパートナー企業とともに災害に強い社会を創っていきたい」と笠井社長

(取材時期:2023年9月)

北良に興味を持った学生さんへメッセージ!

北良では産直以外にも、他の会社では見られない珍しい取り組みをしています。社員の働きやすさだけでなく、その家族の健康や生活が充実することも大切にしている会社です。ぜひ一度見学に遊びに来てくださいね

■北良株式会社
1954年、酸素ガスの取り扱いから事業をスタートし、家庭用・産業用・医療用のさまざまなガスを供給。近年はメガソーラー発電事業、災害に強い社会を目指した防災事業にも取り組み、全国・世界から注目を集めています。

▶︎企業紹介|シゴトバクラシバIWATE
https://www.shigotoba-iwate.com/kyujin/company/44000010062410