みんなの想職活動

interview

2024/7/24 掲載

こんな仕事があるのか岩手/08

縁の下の力持ち!学生みんなの頼れる存在

「地方は仕事が少ない…」と思っているとしたら、それ、誤解です。岩手には意外な職種や面白い仕事がいろいろあるんです。今回は、大学職員の仕事についてインタビュー。岩手県立大学内の学生支援室・学生支援グループで日々奮闘されている松高 美沙(まつたか・みさ)さんに、お仕事内容や関わっている学生たちへの思いを教えていただきました。

岩手県滝沢市にある県立大学。広―いキャンパスは、なんと東京ドーム7.5個分もあるのだとか!

2023年で創立25周年という節目を迎えた、岩手県立大学。看護学部や社会福祉学部などの学部があり、およそ2500人の学生たちがそれぞれの学びを深めています。大学生活を送る上で欠かせないサポート機能を備えているのが、今回編集部がお邪魔した学生支援室。松高さんはここで、どんなお仕事をされているのでしょうか?

岩手県立大学の大学職員は、人事や給与などを管理する総務室や、松高さんの所属する学生支援室などさまざまな部署に分かれて勤務しています。学生支援室は、奨学金や学籍の管理に関する業務など、学生生活に必要な手続きや学生生活のサポートを行う部署です。

松高さんがメインで担当しているのは、課外活動の支援。サークルなどの課外活動は学生たちが主体となって運営を行なっているため、松高さんは運営のアドバイスなどを行い、活動が円滑に進むようサポートしているのだそう。

一方で、コロナ禍では活動そのものに制限をかけなくてはならず、頭を悩ませたといいます。マスクを外して歌を歌うことや、大人数で集まることが難しい状況下で、どのような課外活動ならできるのかという相談が学生から多く寄せられました。同じく学内にある健康サポートセンターと連携しながら、学生の安全を第一に考えて判断してきたといいます。

また、授業料の減免など経済面でのサポートも学生支援室グループが担当しています。さまざまな事情を抱えた学生の悩みを聞きながら、利用できる制度の案内や、ソーシャルワーカーとのパイプ役を担うことも。一人でも多くの学生が修学を継続できるよう、可能な限りの手を尽くしたいと松高さんは話します。

学生にとって身近な社会人の見本になるよう心がけているという松高さん。「でも実際には、書類早く出してね! とか言っちゃうんですけどね(笑)」。親しみやすさが学生の安心につながっているのかもしれません

松高さんが大学職員を目指したのは、大学生の時だったといいます。地元の大学の教育学部で学んでいたという松高さん。教育関係の仕事に就きたいと考えていたものの、進路に迷った時期もあったそう。「教育実習などを経験する中で、自分は教壇に立って学生に指導する立場より、陰でいろいろと支えるサブリーダー的な役割の方が性に合っているなと感じたんです」。

大学卒業後は、求人募集のあった岩手県立大学に入職。人事給与グループや学生の履修などを管理する教務管理グループなど、3~4年ごとに異動して経験を積んできました。「今働いている学生支援室グループは希望していた部署だったので、配属になって幸運でした」と話す松高さん。学生支援室グループのどんなところに、魅力を感じていたのでしょうか。

「私自身、学生時代の4年間がすごく楽しかったんです。管弦楽団に所属していたのですが、楽器の練習はもちろん、運営の立場で多くのことを学びましたし、夜遅くまで語り合うのもとても楽しくて。だから今の学生さんにも、勉強やサークルなど何かひとつでいいので、学生生活で楽しかったなとか、頑張ったなと、人生の糧になるものを見つけてもらえたらと思っています」。

これから続いていく長い人生の中で、学生生活はわずかな時間かもしれないけれど、今しかできないことを楽しんでほしい。そのために、学生を近くでサポートできる仕事にやりがいを感じているといいます。

学生センターの窓口。サークルの活動内容の相談だけでなく、人間関係の困りごとを聞いたりすることもあるそう。学生たちにとって身近で頼れる存在です

今後の目標は、「学生が自ら考えて行動できるようなサポートをしていくこと」と話す松高さん。高校までの学校生活とは違い、自分で授業を選択したり、課外活動を運営したりすることもある大学生活。コロナ禍では大学の許可を必要とする期間が長かったため、「自ら答えを出す経験の機会が少なかった印象がある」といいます。

「例えば活動の目標を達成するためにはどのような段取りや調整が必要かなど、学生たちが自ら考え解決できるように伝えていきたいですね」。こちらから答えを提示するのではなく、一緒に考え、主体性を育んでいく。大学職員として働く松高さんは、学生たちの心に寄り添いながら、そばにいる大人としてのあり方を見つめています。

(取材時期:2024年1月)

岩手県立大学に興味を持った学生へメッセージ!

教員や学生の皆さんの教育や研究活動への支援を通じて社会に貢献できるのが、岩手県立大学職員の仕事です。一緒に働いて、学生の皆さんのキャンパスライフを応援しましょう。職員採用情報は、本学HPでお知らせしますのでご確認ください。

■公立大学法人 岩手県立大学
滝沢キャンパスは、看護学部・社会福祉学部・ソフトウエア情報学部・総合政策学部の4つの学部と、盛岡短期大学部、宮古キャンパスは宮古短期大学部で構成され、地域に根ざした実学・実践の教育研究活動を推進。さんさ踊り実行委員会やダブルダッチサークルなど、課外活動も盛んに行われています。

■紹介サイト
https://www.iwate-pu.ac.jp