interview
2023/9/14 掲載
あつまれ!熱血技術者/01
ものづくりに魅せられ、製品開発に心血を注ぐ技術者たち。彼らは、どんなことにこだわり、どうやって驚くようなアイディアを生み出すのか?日進月歩の世界で凌ぎを削る、熱き技術者たちに迫るこのコーナー。今回は、八幡平市にある株式会社ニュートンの武田一成さんの登場です。
私たちの暮らしに欠かせないプラスチック製品。身の回りを見ても、日用品、家電、精密機器など、ありとあらゆるものにプラスチックが使われていますよね。
今回ご紹介する武田一成さん(48)が働く株式会社ニュートンも、自動車用の精密プラスチック製品をメインに製造する会社。工業用のものは「エンジニアリングプラスチック」と呼ばれ、100℃以上の過酷な状況でも耐えられる強度と耐熱性を備えた特殊なものなんです。
では、改めて武田さんをご紹介しましょう。武田さんは長年、機械設計に携わってきたベテランエンジニアで、数年前にニュートンに転職。現在は、営業技術部の技師としてクライアントである部品メーカーとのやり取りを担当しています。営業技術…?この仕事って、いわゆる普通の技術者とは違うんでしょうか?
「部品メーカーの設計者の要望を聞いて、うちの技術者たちと相談しながら試作を重ね、納品まで持っていくのが私の仕事。メーカーと会社の橋渡し役なんですが、技術の知識や経験がないと、設計の問題点も指摘できないですし、新たな提案もできないんですよ」
なるほど、技術者としてのキャリアがモノを言うわけですね。
メーカーの設計者が描いた設計図は、あくまでもコンピュータ上のもの。最初に取りかかる試作品づくりも、想定外の問題にぶち当たることもしばしば。特にニュートンは、製造工程のすべてを人の手が入らない自動機で行うため、新製品となれば設備自体を開発することもあり、多くの技術者たちの力が必要になるそう。
「最近はプラスチックと金属を組み合わせた製品が多いのですが、例えば、空気を通さない部品を作ってほしいというオーダーがあったとします。金属とプラスチックの接合部にわずか1ミクロンでも隙間をあけないために、みんなでアイディアを出し合って試行錯誤を繰り返します。一つ問題をクリアすれば、別の問題が立ちはだかるので、ほんと終わりがない…。とにかく、トライ&エラーの積み重ねなんですよ」
ものによっては、試作品の評価テストだけで1年、納品まで2年以上の時間がかかる製品もあるそう。それだけ完成まで長い道のりがあるわけですが、いかに「問題をクリアするか」が最大の苦しみであり、反面、最高に面白さを感じるのだとか。
「なぜ技術開発が必要かと言えば、そこに“課題”があるからです。課題解決こそ、ものづくりの醍醐味であり、技術の進化を後押しするもの。ハードルが高ければ高いほど、『やってやる!』とモチベーションが上がりますね。何度も心が折れそうになるんですが、絶対に諦めない気持ちがあれば乗り越えられる!諦めたら、そこで失敗ですから」
電気自動車や水素自動車など、エネルギーの転換によって、これまで世の中になかった製品に挑戦する機会も増えてきたという、武田さん。未知なる難題をいかに解決していくのか。新たなトライ&エラーの先に、生み出される製品が楽しみですね。
●ニュートンに興味を持った学生さんにメッセージ!
当社はプラスチック部品メーカーですが、社内生産用の自動化装置を自分たちで開発する部署がある、少し個性的な会社です。学部を問わず、いろいろなことに興味を持って前向きに取り組める方、ぜひ工場見学にお越しください。
ニュートン管理課 坂本真二
(取材時期:2023年8月)
■株式会社ニュートン
八幡平市に本社を置き、自動車・医療・エネルギー・記憶媒体分野に関わる精密プラスチック製品をつくるメーカーです。八幡平市とタイに工場を構え、金型製作・自動機開発・射出成形・自動組立を一貫して行い、高品質な製品を生み出しています。
▶︎企業紹介|シゴトバクラシバIWATE
https://www.shigotoba-iwate.com/kyujin/company/54000010041290