interview
2023/12/1 掲載
かわいいうちの子(機械・道具)紹介/01
技術者たちの相棒といえば、ものづくりを支えてくれる機械たち。たまに不機嫌な時もあるけれど、いつもけなげに働いてくれる律儀もの。そんなかわいい「うちの子」自慢をお届けする、このコーナー。技術者たちの熱い想いを、聞いてくれ!
岩手は、森林面積が北海道に次いで2番目に広い森林県。昔から林業が盛んな地域ですが、最近はより安全に効率的に作業ができるよう機械化がどんどん進んでいるって知ってました?
そのトップランナーとして業界をけん引するのが、一戸町の株式会社柴田産業。「次世代型」と呼ばれる最先端の林業機械を導入し、力作業が中心だった林業のイメージを一新しているんだとか。今日は山の現場にお邪魔して、田口智明さん(41)に「うちの子」を紹介してもらいました。
こんにちは!田口さんは、林業の機械にひと目惚れして転職したんですって?
たまたま見かけた機械がすごくかっこよくてね、林業の世 界に興味を持ちました。
この機械もいいでしょ~?スウェーデンのメーカー・グレモ社の「フォワーダー」って いう機械なんです。小ぶりだから狭い山にも入れるし、パワーもあってかなりの働き者。 グレモちゃんって呼んでます。
どんな作業をする機械なんですか?
ハイランダーという機械が伐倒して一定の長さに切り分けた丸太を、現場から回収して、運搬するのが仕事。
車輪が大きいから、急斜面でも安定して走れるし、片方の車輪が木の根っこにのっかっても転ばない!どんな悪路も大丈夫です。
安定感がハンパないですね!
初めて乗った時にね、あまりに動きが滑らかで「うわ~、すごい!」って感動しちゃったんです。
操作も走行もスムーズで、思い描いた通りにスッと動くからストレスがない。ゲーム感覚で操作している感じなんです。
このキャビン、ガンダムのコックピットみたい(笑)。シートもフカフカで乗り心地も良さそう。
エアコンが完備されているので、夏も冬も快適だし、好きな音楽を聴きながら作業してますね。しかも現場の状況もタブレットで確認できるから、いちいち車を降りなくても円滑に作業が進められるんです。
息もぴったりですね。もはや相棒と呼べる存在では?
かわいがっていますよ~。こまめに汚れを拭いたり、できるだけ優しく扱うように気をつけてます。人間で言えば、この子は女性かな。たまに機嫌を悪くするんで(笑)、メンテナンスも定期的に。
田口さんの愛を感じますね~。
ずいぶん助けてもらっているからね。林業ってキツいイメージがあるけど、そんなことはない。自然の中で働くのが気持ちいいし、最先端の機械を使って快適に働けるので楽しいですよ。メカ好きの人にもお勧めしたいですね。
私も目から鱗でした。今どきの林業って、めちゃくちゃ進化してるんですね~。びっくりです!
(取材時期:2023年10月)
柴田産業に興味のある学生さんにメッセージ!
皆様!! 日本にとっては最新の林業機械ですがヨーロッパでは路線バスくらい普通の機械です。弊社は10年前からヨーロッパ林業を日本でやろうと挑戦しています。今後、人口減少、高齢化、少子化と未来は暗いと思われがちですが、林業をハブとした地域循環経済を確立しストレスフリーの社会を一緒に作っていきませんか?やる気のある学生には資格取得など応援します。
株式会社柴田産業専務取締役 柴田智樹
■株式会社柴田産業
『岩手の山を元気にする木材屋』をキャッチフレーズに、森と人と地域をつなぎ、林業による地域活性化に取り組んでいます。最先端の林業機械の導入やICTを活用した「スマート林業」の実用化を進めながら、素材生産から木材の製材・加工、チップ製材、森林整備まで幅広い事業を展開。また、林業を起点とした地域ネットワーク「ローカルSDGs(地域循環共生圏)」を構築し、新たな仕組みづくりにも挑戦しています。
▶︎企業URL
https://shibata-sangyou.com
▶︎シゴトバクラシバIWATE
https://www.shigotoba-iwate.com/kyujin/company/84000010082010/kyujin#tab