interview
2024/2/26 掲載
ススム働き方改革/03
1970年の創業以来、おもに岩手県内の道路改良や舗装工事など、公共事業を担ってきた株式会社小田島組。ユニークな働き方改革に注目が集まっています。
若い力が大活躍!
「カエレル」で残業削減!
北上市の国道沿いに建つ、大学のキャンパスのような外観の建物は、2020年に完成した小田島組の本社ビル。人間に欠かせない酸素(O2)のように学びを大切にしたいという想いから、「KITAKAMI O2」と呼ばれています。
同ビルは、「本社ビルデザイン」と「施設ブランディング」で2020グッドデザイン賞を受賞。同時に受賞した工事現場写真整理サービス「カエレル」は、建設業の悩みを解決する新しい取り組みで、全国からも注目を集めています。
土木現場と本社をリアルタイムにつなぐ仕組みで、従来は現場作業を終えた後に行っていた現場写真の整理や書類作成を、本社にいる社員が行えるようになりました。ITに長けた若い社員の活躍の場となるとともに、月平均10時間以上の残業削減に成功した現場も生まれています。
現在社員の半数は20代。今回は経営管理部ブランディングチームのみなさんにお話をうかがいましたが、25歳の畠山沙妃さんが係長で最年長でした! TikTokやInstagramなど、SNSを通じた広報活動を担っています。
若手の活躍の場がたくさん! 得意分野を活かせるのはいいですね。
マイカーはいらない!? 通勤革命
岩手で暮らすには車が必須、と思いがちですが、同社では「乗合通勤」を推奨しています。
会社から近いJR村崎野駅と北上駅に社有車の駐車場を確保しているので、社員の一部は電車で通勤。駅からは社有車に乗り、みんなで8時までに会社に出勤するそうですよ。
この制度を利用し、マイカーは持っていないという國分さんと秋山さん。車の維持費がかからないため、節約になるのが何より良いのだとか。
社有車はオリジナルデザインでラッピングされていて、乗ることで広報活動の一環にもなるため、岩手県内はもちろん、グループ会社のある青森・秋田・宮城県へはプライベートでの利用も可能。高速代を除き、ガソリン代も支給されます。
目から鱗な発想。交通事故のリスクや体への負担が減りますね。
カジュアルな社風で発言しやすい
環境づくり
さまざまな取り組みをしている同社ですが、何よりも活発なのはカジュアルな社内コミュニケーション。
座席はフリーアドレス制で、部署ごとに毎朝くじ引きで決まります。隣になると話しやすいこともありますよね。
「ユニフォームがカジュアルなことに惹かれました」と入社の理由を話すのは國分さん。
「スーツを着て働く自分の姿を想像できなかったので、ここだったら等身大で働けるなと思ったんです」
社内には「ウェルネスルーム」と呼ばれる部屋もあります。再雇用の専属社員が相談員として常駐しているので、ちょっとした悩みも相談できるそうですよ。
また、上司と部下、部署ごと、役職ごとなどの懇親会が業務としてあり、かしこまらずに話ができたり、お互いの仕事内容を知り理解を深める機会となっています。
「会社の懇親会は面倒だな、と思う人もいるかもしれませんが、業務なので、たとえば2時間懇親会がある日だったら、17時ではなく15時に終業にすることができます」(畠山さん)
年齢や役職に左右されない、発言しやすい環境づくりが工夫されていますね。
新たな仲間として、これから土木を学んだ学生や、現場経験のある若手社員を増やしていくという小田島組。
「若手が多くて、ITを駆使して新しいことにもチャレンジしている、こういう建設業もあるんだということを知ってもらって、業界を盛り上げていきたいと思います」と経営管理部ブランディングチームの3人は話してくれました。
(取材時期:2023年11月)
小田島組に興味をもった学生さんに
メッセージ!
地方の常識を覆すようなユニークな取り組みがたくさんあります!!建設業で働く魅力を体感し、私たちと一緒に地方・業界を盛り上げませんか?岩手の未来を一緒に作りましょう!KITAKAMI O2で待っています!
株式会社小田島組経営管理部 経営管理部ブランディングチーム一同
■株式会社小田島組
創業者・小田島敏夫氏により一代で岩手建設有数の建設会社へと成長。現社長・直樹氏は2003年に2代目に就任。ユニークな経営改革に挑み、10年で売上を倍増させ注目を集めています。岩手県が県内企業等における働き方改革の優れた取組を表彰する「いわて働き方改革AWARD」で2018年度優秀賞を受賞。
▶︎企業紹介|シゴトバクラシバIWATE
https://www.shigotoba-iwate.com/kyujin/company/14000010059970